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TuxCards のかわりに OulBook をリリースしてみた。

公開日| 2014年10月22日 | コメントはまだありません。
oulbook

ポータブル TuxCards (日本語版) for Windows 0.1 をリリースしてみた。 の記事で、TuxCardsをカスタマイズしたものの 使っているうちに、あれやこれやと問題が出てきました。

そこで、バグフィックスで TuxCards の更新を行うか、と思い、色々と調べてみて、 結局、OulBook を新たに開発した方が良いという結論に達してしまいました。 (後でかなり後悔しましたが、なんとかリリースまでこぎつけたので、まあ、「よし」としています。

この結論に至ったのは、以下の点が大きな要因です。

  • TuxCardsの開発が止まってしまっている
  • TuxCards自体に根幹的な残存バグがあった
  • TuxCardsの使い勝手をもう少し良くしたかった
TuxCardsとは、
Qt を使った オープンソース(GPL)の、いわゆるアウトラインプロセッサです。
構造化されたツリーに対して、アイデアやメモなどの文書(画像も貼り付けることができます)を管理するソフトウェアです。
この階層化された文書は、1つのHTMLファイルへ変換することもできます。
主にLinuxで使われていましたが、Windows, Macでも動作します。 ただ、バイナリの提供がなかったのと、日本語への対応がないので、Linuxを利用されている方以外での利用は、かなり限定的かもしれません。

せっかく、あらたに作ることにしたので、全面的に機能を変更することも考えはしましたが、 既に自分が TuxCards を使い込んでしまった(あしまのFitzNote から TuxCardsへ乗り換えてしまった)ので、TuxCardsを踏襲することで、後方互換を目指して開発することにしました。

結果的には、そうすることで、TuxCards のユーザで困っておられる方も少なからずおられるでしょうから、少しでも手助けなればと思っています。

今回は、この TuxCards のかわりに OulBook を公開したいと思います。

ここで解説している ダウンロードファイルは、OulBookページ の OulBook Package にて最新情報とともにダウンロードできるようになっています。

OulBookとTuxCardsの違い

先にも記述したように、OulBookは、TuxCardsの最新バージョンである 2.21 の後方互換性を保つ(完全ではありません)ように設計されました。
つまり、TuxCardsの初期設定ファイル( .tuxcards )や、TuxCardsで作成したxml形式のファイルは、そのままOulBookでも利用できます。


TuxCardsの既知の問題について

TuxCardsの既知の問題として、少なくとも以下の大きな問題は、このOulBookでは回避されています。

  • 同じ階層に同じタイトルのエントリ(記事)を作成できない。
  • ツリー内のドラッグ&ドロップで、エントリ(記事)が無くなることがある。

OulBookとTuxCardsとの主な機能の違いについて

OulBookとTuxCardsとの大きな違いは、以下のようなものがあります。

ポータブル化

先の記事 でのポータブル化は、デフォルトアイコン以外は、そのまま引き継がれています。 また、OulBookでは、その記事 で変更された機能を含めて、以下のようになります。

  • ポータブルに対応

    適当なディレクトリにコピーするだけですぐに使える、また、そのディレクトリ配下にすべてのファイルが存在すれば、どこにでも持ち運べるようした

  • 日本語の対応
  • CactusBar 画面削除、Donation 画面削除
  • 画面のテーマにXPライクなテーマを指定できるようにした

    初期設定ファイル(.tuxcards → oulbook.ini (Windows) 詳しくはこちらを参照) を編集することで、 テーマを変更することができます。 ただし、Qt 4.8.6 で利用できるものに限定されるのた、XPのような画面か、Vistaのような画面かいずれかになります。

    [General]
    ...
    WidgetStyle=windowsxp
    ..

    WidgetStyle のキーを削除すれば、Qtが独自に判断し、動作しているWindowsに対応したテーマで動作しようとします。
    XPのようなテーマにしたい場合は、windowsxpを指定します。
    Vistaのようなテーマにしたい場合は、windowsvistaを指定します。

  • エントリ(記事)のデフォルトのアイコン指定はできなくなった

    先のカスタマイズバージョン では、デフォルトのアイコンを指定することができました。
    しかし、OulBookでは、指定できません。

    あくまで、アイコン(open book, open file) をツリーに表示するか否かを設定することができるようになっています。 デフォルトのアイコンを変更することはできません。
    デフォルトのアイコンは変更できませんが、個別にアイコンを指定することはできます。 もし、自由にアイコンを指定したい場合は、デフォルトのアイコンを非表示にし、各エントリ(記事)毎に自由にアイコンを指定してください。

  • スプリッターがある一定の幅からスムーズに動かなくなっていたのを修正
  • LuaによるWZ Editor の .(ドット)形式のファイルからTuxCards(OulBook)用に変換するスクリプトをサンプルで提供

初期設定ファイル名

初期設定ファイルは、.tuxcards → oulbook.ini(Windows) としました。
また、MAC/Linuxの場合は、.oulbook となります。(今後提供予定?)

エントリーの編集方法

エントリーの編集(アイコン指定、エントリ名編集、エントリ名文字色指定、期限日付指定、暗号化、暗号化解除、フォーマット指定)は、 メイン画面右にて一括して編集できるようにしました。
TuxCardsでは、エントリ名だけは、ツリー画面(メイン画面左)で編集できました。
アイコンや文字色指定などは、別画面で設定する必要がありましたが、OulBookでは、メイン画面で編集できるようにしました。
逆に、ツリー画面(メイン画面左)ではエントリ名の編集ができなくなっています。

また、フォーマット(RTF,ASCII)は、いつでも変更できるようにしました。
ただし、RTFからASCIIへ変更する場合は、文字色などの属性情報は破棄されます。

検索

TuxCardsでは、検索キーワードと結果が一つの画面で表示されていました。
OulBookでは、検索キーワードを指定する画面と検索結果画面を分離しました。
また、検索結果は、ドキュメント(ファイル)を変更するかユーザが検索結果を消去しない限りそのまま残ります。 いろんな条件で検索したい場合は、便利です。

コマンド

TuxCardsのWindows版では、コマンドラインからの起動は、正しく動作しませんでした。
OulBookでは、コマンド用の実行ファイル oulbookc.exe (Windows) から正しく動作するようにしました。

HTML出力

TuxCardsでは、frameタグによる分割出力されていました。
OulBookでは、1エントリ(記事)に対して1HTMLファイルを作成するようにしました。

エントリの制御

TuxCardsでは、選択エントリの子エントリを追加することだけができました。
OulBookでは、エントリ(記事)の追加は、子エントリの追加だけでなく、同一レベル上下やroot直下へ直接追加することができるようにしました。

また、TuxCardsでは、必ず表示されていたrootを、表示、非表示が行えるようにしました。


インストールおよび起動方法

  1. OulBookページ の OulBook Package から最新版を ダウンロードし、適当なディレクトリに解凍する。

    このとき、そのディレクトリに自由に書き込みができないとポータブル版として正しく動作しません。 たとえば、C:\Program Iles(x86)\oulbook\ に解凍しても、そのディレクトリ配下は、管理者権限が必要なので、ポータブル版としては正しく動作しません。 C:\uty\\oulbook などの適当なディレクトリを作成し、解凍すると良いでしょう。
    ポータブル版でない動作を行った場合は、初期設定ファイルがユーザディレクトリに作成されることに注意してください。

  2. png以外の画像ファイルを扱う場合は、Qt画像プラグインファイル一式 をダウンロードし、解凍する。

    もし、アイコンにpngファイル以外の画像ファイルを利用したい場合は、qt_images_plugins.zip をダウンロードし、 先のtuxcards_01.zip を解凍したディレクトリに解凍すると良いでしょう。

  3. インストール先のディレクトリの oulbook.exe を起動する。

    上記で解凍したディレクトリに oulbook.exe がありますので、エクスプローラからのダブルクリックなどで起動することができます。
    また、コマンドラインから利用したい場合は、 oulbookc.exe から利用することができます。

ここで提供しているパッケージによるいかなる損害も補償するものではありませんので、 あくまで自己責任において、ご利用ください。 また、ダウンロードした場合、この補償条項を承認したものといたしますので、あらかじめご了解ください。

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