VSCodeをポータブル版にする
以下の手順で、一般に公開されている VSCodeのZIP版をポータブル版にカスタマイズしてみます。
- VSCodeのzip版をダウンロードします。
以下のURLからダウンロードすることができます。
https://code.visualstudio.com/Download
- VSCodeのzip版を適当なディレクトリに解凍します。
VSCode が動くのは、Windows 7 以上なので、エクスプローラーで簡単に解凍できると思います。
ここでは、 "C:\VSCode" へ解凍します。
- VSCodeの解凍ディレクトリにデータディレクトリを作成します。
ポータブル版として動かすために VSCode を解凍したディレクトリに VSCode で使用するデータディレクトリを作成します。
ここでは、 "C:\VSCode\data" を作成します。
- VSCodeの解凍ディレクトリに拡張機能ディレクトリを作成します。
ポータブル版として動かすために VSCode を解凍したディレクトリに VSCode で使用する拡張機能ディレクトリを作成します。
ここでは、 "C:\VSCode\data\extensions" を作成します。
- 既存のVSCodeのデータがあれば、ユーザデータをコピーします。
既にインストール済のVSCodeから設定情報などをすべて引き継ぎたい場合は、
以下のディレクトリから先に作成した データディレクトリ へコピーします。
- ユーザ設定ディレクトリ
- Windows: %APPDATA%\Code
- Windows(Portable): INSTALL_DIR\Data\Code
- Mac: $HOME/Library/Application Support/Code
- Linux: $HOME/.config/Code
- ユーザ拡張機能ディレクトリ
- Windows: %USERPROFILE%\.vscode\extensions
- Windows(Portable): INSTALL_DIR\Data\Code\extensions
- Mac/Linux: $HOME/.vscode/extensions
C:\> xcopy C:\Users\hoge\AppData\Roaming\Code C:\VSCode\Code\ /e /i
...
C:\> xcopy C:\Users\hoge\.vscode\extensions C:\VSCode\Code\extensions\ /e /i
...
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- コマンドラインから VSCode をポータブルにて起動してみます。
ここまでできたら、コマンドラインから VSCode をポータブルにて起動してみましょう。
ポータブル版として起動するためには、以下のパラメータを指定します。
- --user-data-dir: ユーザ設定ディレクトリを指定します。
- --extensions-dir: ユーザ拡張機能ディレクトリを指定します。
C:\> C:\VSCode\Code.exe --user-data-dir C:\VSCode\Code --extensions-dir C:\VSCode\Code\extensions
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起動できたでしょうか?
既存のVSCodeからデータを引き継がれた方は、正しく引き継がれたでしょうか?
拡張機能などを確認なさると、うまく引き継げたか確認できると思います。
VSCodeのポータブル版を簡単に起動する
先の設定で、VSCodeのポータブル版の環境ができました。
先のようにコマンドラインから、常にパラメータで起動しても良いですし、
ショートカットを作成して、そこにパラメータを指定するのも良いと思います。
また、起動するバッチファイル、VBScript ファイルを作成するのも良いと思います。
ショートカットの例
リンク先に先にコマンドラインから起動したイメージを指定します。
また、作業フォルダーには、ポータブル版のルートディレクトリを指定します。
BATファイルの例
以下のイメージを VSCode.bat の名前で、ポータブル版のルートディレクトリ(C:\VSCode)に作成します。
これだと コマンドラインからでは、追加で オプション を指定できるようになります。もちろん、エクスプローラーからのダブルクリックでも起動できます。
ただ、バッチファイルなのでDOS窓が必ず表示されます。これが嫌な方は、以降のVBScript版が良いかもしれません。
@echo off
for /f "usebackq tokens=*" %%i in (`cd`) do @set ROOT_DIR=%%i
rem echo %ROOT_DIR%
%ROOT_DIR%\Code.exe --user-data-dir "%ROOT_DIR%\data" --extensions-dir "%ROOT_DIR%\data\extensions" %*
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VBScriptファイルの例
以下のイメージを VSCode.vbs の名前で、ポータブル版のルートディレクトリ(C:\VSCode)に作成します。
これだと コマンドラインからでは、追加で オプション を指定できるようになります。もちろん、エクスプローラーからのダブルクリックでも起動できます。
Option Explicit
Const vbHide = 0 'ウィンドウを非表示
Function ArgsToString()
Const DELIMITER = " "
Dim ret
Dim i
Dim n
ret = ""
n = Wscript.Arguments.Count
If n > 0 Then
For i = 1 To n
If i < n Then
ret = ret & Wscript.Arguments(i - 1) & DELIMITER
Else
ret = ret & Wscript.Arguments(i - 1)
End If
Next
End If
ArgsToString = ret
End Function
Dim rootPath
Dim fso
Set fso = createObject("Scripting.FileSystemObject")
rootPath = fso.getParentFolderName(WScript.ScriptFullName)
CreateObject("Wscript.Shell").run rootPath & "\Code.exe --user-data-dir " & rootPath & "\data --extensions-dir " & rootPath & "\data\extensions " & ArgsToString(), vbHide
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いかがだったでしょうか?
単純に、--user-data-dir と --extensions-dir のコマンドオプションを指定すれば良いだけなんですけど、
そのままでは、利用しにくいですよね。
そこで、ショートカットとバッチ、VBスクリプトを作ってみました。
これらがあると非常に楽に利用できるようになります。
まずは、お試しあれ。
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